ほんとはこの話を終わりにしようと思っていたけど、やっぱりつらいものはつらいなあ。
僕は、彼女がナンパに引っかかったなんて話を広めるわけにもいかないので、僕が他の女の子に気移りしただの、僕が飽きて捨てただのと、そういう風に言いふらしてやろうかと思っていましてね。
少なくとも、彼女が可哀想という流れに持って行かなくてはいけないと思っている。気になる彼と、フルートでアンサンブルするのを夢見て練習している彼女の邪魔はしちゃいけないと思うから。ナンパされてホイホイついていっちゃったんだってーだなんて良くない噂で後ろ指指されるようなことがあってはいけないんですよ。
だから、
この前セッティングしたディナーの時に、その娘にだけ真実を伝えてから嘘をばら撒こうかなと思ってましてね。
・・・・・・でも、やっぱりずっと胸の内に秘めているのはつらくてですね。
そして、ちょっとしたことがあると、また昔に貰った手紙とかを読んでしまうんですよ。
好きなとこランキングとか、書いてくれてたのにな。一ヶ月で心変わりするもんなんだな・・・・・・。
そう悔いても仕方ないんですが、やはり自分の心の中にぽっかりと穴が空いてしまったのは事実でして。
寂しい。
もう流石に独り身に慣れたと思っていたのに、また泣いてしまった。
僕は、自分では強い子だと思ってたんだけどな。真剣に愛そうとしていたからなのか、反動も大きいのかな。よく分からない。ただただ寂しくて、悲しい。
未練ではないことは確かだ。そこは理解している。もう二度と彼女は戻ってこないし、仮に戻ってきたところで結果は変わらない。
だから、もう一回付き合いたいとは思わない。あの頃に戻りたいとは、思うけど。
でも、寂しい。
そして、この寂しさを誰かと共有することができない。
もういっそ、先に噂をばらまいてしまおうかな。
でもまだ、僕自身が寂しさを紛らわせていないから、自分を守るためにもまだ秘密にしておきたいな。
僕は嘘が下手だから。
自分の弱い姿なんて、あんまり人に見せるべきじゃないし、見せたくない。
でも、誰かに聞いて欲しい・・・・・・。
こんなこと思ったの、人生で初めてかも知れないな。こんなんじゃ、後輩に嫌われてしまうよ。